[紅葉と露天風呂](10/05放送)


 実は今夜から山の予定なのですが、またまた台風が来ています。いやぁ、しゃれにならないですねぇ〜いい加減に、"嵐を呼ぶ男"廃業宣言をしたいものです。
さて、気を取り直して、"山に遊ぶ"始めましょう。

 "細胞の液胞中のアントシアンが増し、葉緑素が分解するためにおこる現象"……と言うのが紅葉だそうです。ま、これは広辞苑の受け売りなんですが…… そうですね〜ちょうど、花が枯れ落ちる前に精一杯咲き誇る様に、葉っぱがその生涯をまっとうして、枯れ落ちるその刹那、山全体を真っ赤に染める紅葉は、それを見る私達を、山その物がひとつの大きな生き物の様な錯覚におちいらせてくれます。ま、案外それは錯覚ではないのかもしれません。この地球上の生物すべてが、干渉しあって、地球というひとつの大きな生命体として成り立っている……と言う考え方もあります。何となくうなずける話でもありますね。
 と、(^^)難しい事を言ってても、なんかいつもの"山に遊ぶ"と違うぞ、っと皆さんに思われてしまいそうなので、この辺で今まで通りに戻します。(^^)

  秋が好きな私としては、まず第一にあげたい自然の造形美が紅葉、ですね。全山紅葉のものすごいやつもいいですが、黒光する岩肌に、モミジやナナカマドの真っ赤なワンポイントもきれいですね。心を落ち着かせてくれます。その昔、写真をやっていた事があるのですが、その時はよく、シーズンになると紅葉の写真を撮りに出かけました。朝日があたる瞬間や夕焼けに染まる山々を撮っていた訳ですが、これがまた、山登りをするようになって見る紅葉は、やはりひと味違ってましたね。
 今日の行程をやっとの思いで終えて、テント場とか山小屋に入り一息ついた時にふと見ると、そこにある紅葉……って言うのは、本当にきれいで、心が安らぐ思いです。また、さあこれから登るぞ〜と言う朝、まだ日が昇り切らない暗がりを歩き始め、辺りが明るくなって来たな……と言うときにふと見上げる山にバァ〜!っと広がる紅葉……これはもう言葉には表せないほどの景色で、「よ〜し、登るぞ〜」という気分にさせてくれます。
 さて、紅葉と言うと付き物が露天風呂です。って(^^)付き物と思うのは私だけかもしれませんが……まぁ、話を進めましょう。
 ぬる〜い露天風呂につかり(私はぬるめのお風呂が大好きですので)、ゆっくりと眺める紅葉がいいですね。露天風呂につかりながらの紅葉見物もこたえられない贅沢です。日本には温泉が沢山ありますが、山奥の秘湯となるとやはり数は少なくなります。何年か前からの秘湯ブームで、行ってみたら全然秘湯じゃない様な温泉もだいぶ多くなりましたが、それも残念な気がします。
その中で、私が好きな秘湯のひとつに、那須連峰の裏側にある"三斗小屋温泉"があります。那須の表側、というのは東側なんですけど、温泉がもう完全に観光地化されていまして、温泉は数あるのですが、秘湯という気分にはなれません。それが一歩裏に回ると、もう自動車道路も無く、ただ登山道があるだけです。ちなみに、三斗小屋温泉までは山道を徒歩約2時間ちょいですが、さほどきつい登りもなく、ハイキング気分で歩けます。まあ那須連峰を縦走して温泉に下りつくコースもありまして、そちらのコースをとると、少し登山気分が味わえます。とにかく、山道を歩いてしか行けませんので、殆どの宿泊者が、当然のごとく登山者です。宿は2件あるのですが、内湯からの景色がすばらしい"大黒屋旅館"と三斗小屋温泉名物の露天風呂がある"煙草屋旅館"の二つです。露天風呂はワクワクの混浴なんですが、残念ながら夕方の1時間が女性専用タイムとなっていまして、女性の方もゆっくり入れます。残念ながらって言い方もないですけど(^^;その昔、私も何度かこの露天風呂に入った経験があるのですが、色々と楽しい経験もしました。ま、これは内緒ですけど(^^; ま、とにかく、混浴と言うのは、こう……、なんていうか、非日常的な経験で、なんかこう、一種独特の雰囲気がありますね。もう、開き直ってしまうって感じですか? 全然見ず知らずの女性と、裸でお話したりして、これはやはり端から見ると、というか、こういう都会で考えると、とても異常事態的な場面ですが、それが大自然の中だと不思議とすんなり出来てしまう……というところがまた、露天風呂の良さなのでしょうか。露天風呂と言ったら混浴です。女性の皆さんも、三斗小屋に限らず、もしも混浴露天風呂に入る機会がありましたら、女性タイムなんかに入らずに、是非混浴を体験してみて下さい。きっと楽しいと思いますよ。混浴のお風呂で混浴を体験しないなんて、そりゃ、面白さ半減です。
 なんか、混浴を推薦するお話ばかり続きそうなので、え…お話を変えます。(^^; 露天風呂での体験でおもしろかったのは、そうですね……三斗小屋温泉ではないのですけど、河原に面した露天風呂に長湯をしていたら、大雨で増水してきた川の水がだんだんあふれてきて、気がついたら洗い場にあった桶がぷかぷか浮いてたって事がありましたね〜。ちなみにその温泉は南会津の木賊温泉と言う所でしたが、あのときは少し酔っぱらっていたのであんまり深く考えずに、そのプカプカ浮かぶ桶を見物しながら、それでもゆっくりつかっていたという、馬鹿なお話ですが、皆さんはまねしないようにして下さいね。それこそ、裸で川に流されたら、しゃれにならないですから。(^^;

 これからのシーズンは露天風呂のベストシーズンです。燃えるような紅葉を眺め、足がふやけ切っちゃうほど長湯をして、皆さん秋を楽しんで下さい。

 露天風呂の長湯記録は、7時間という大記録を持っている、
一級遊び人:川名 匡 でした ども

液胞(えきほう)→植物の生長した細胞で、原形質内にある大きな空胞。
        内部に液体、即ち細胞液を満たし、各種の糖類・色素
        ・有機酸などが溶存。(広辞苑)          

※FMブルー湘南(78.5Hz)"川名 匡の山に遊ぶ"
 <毎週土曜日AM9:40〜9:50>10/5放送分より

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